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ダウン症ってなあに??

ダウン症候群(Down syndrome)とは、赤ちゃんの細胞分裂がスタートしたときに、通常2本しかない21番の染色体が3本となり生まれてくる、先天性(うまれつき)のもの。国、民族、家系に関係なく、現在は500〜800人にひとりともいわれています。長久手は毎年約600人の新生児が誕生しますので、毎年1名生まれてくるかこないかの計算になります。全国では年間出生数が約100万人ですので、毎年約1,000人のダウン症の赤ちゃんがうまれています。

1本多いのなら、その1本をとればいいじゃないか??と思いがちですが、3本のまま細胞分裂を繰り返しているため、私たち人間の細胞の数(60兆個!!!)ひとつひとつから取り除くことは当然ながら不可能です。

ダウン症の他に、
21トリソミー とか ダウンシンドローム などと呼ばれることもあります。

また、よく誤解している方がいらっしゃいますが、
ダウン症のダウンは ↑UP↑ ↓DOWN↓ のダウンとは関係ありません。
この特徴を発見した イギリス人医師、ジョン・ラングドン・ダウン氏により報告されたので、この呼び方になりました。 


ダウン症って病気なの??

上述のように、ダウン症は病気ではありません。多くの場合、知的な遅れが生じます。

またダウン症起因の合併症がある子が多いです。特に、心臓の疾患(心臓内の左右を分ける壁に穴があいたり、血管に異常があったりする)のある子が半数近くいます。体つきも比較的小柄な子が多いです。

病院などでの定期診察やリハビリ、発達訓練(療育)などの専門的なサポートが受けられると安心です。

ダウン症という障がい者手帳はなく知的障害による療育手帳が交付されます。


どうしてみんな似ているの??

1本多い染色体に乗っている遺伝子情報に関係があるといわれていますが、、詳しい原因は分かっていません。

似ている、似ているといわれている、ダウン症の子供たちですが、リアルにお付き合いしてみると、、、確かに雰囲気が似ていますが、一卵性の双子ちゃんのようにそっくりではありません。みな、違うんです。。。う〜〜ん、なんといったらいいか、、本当に違うんです。。。

私はいままで、ダウン症の人と出会ったことがなく免疫?が全くなかったので、自分の子供がダウン症と告知されたときに、この質問と同じ疑問を持ちました。
でも、ネットやブログ、本などで調べて、知識を深め、また、出会っていくうちに、、

外国人が  『どうして日本人はみんな似ているの??』 と思ったり、日本人が 『どうして、外国人はなんとなくみんな似ているの??』 と感じたりするのと同じくらいのレベルの疑問だったんだ。。。と感じました。


「なぜ日本人は髪の毛が黒いの??」→「日本人(の遺伝子)だから、、」
「  〃  〃  瞳が黒いの??」→「日本人だから、、」
「  〃  〃  肌が黄色いの??」→「日本人だから、、」


髪の毛が黒くて、肌の色が黄色くて、瞳が黒い、、こうした一般的な日本人の特徴をあげていくときりがありませんが、たくさんの要素が一緒なんだから、みんなそっくり!!!・・・でしょうか??

ダウン症の子供たちも、同じなんです。。確かに、ダウン症の容姿的な特徴はありますが、、そっくりではありません。兄弟姉妹に似ていたり、パパやママに似ています。



ダウン症について思うこと、、、。

私はこう考えています。
視力が弱い子はメガネをかけています。お友達にメガネをかけた子がいたら、

  メガネをしてる○○ちゃん。

という考え方はしないと思います。

  ○○ちゃんはメガネをしている。

こう、考えると思います。 ○○ちゃんというひとりの子供がいて、その子が、メガネをかけている。 メガネっていうのは、言ってみれば見た目の特徴のひとつです。でも、それがなくったって、○○ちゃんは○○ちゃん。

そして、ダウン症も同じ。

  ダウン症の○○くん。 ではなく、 ○○くんはダウン症。

という、それだけの話かなと感じています。。 



※最後に・・・

私は自分の幼・小・中学校時代、ひとりもダウン症の同級生はいませんでした。特別支援学級というクラス自体が存在しませんでした。上級生にも下級生にもいませんでした。自分が知らないだけかもしれないと思い、同級生らに確認してみましたが、やはり、みな「いなかった」と言いました。
でも、確かに生まれていたはずなのです。。調べてみると、私が育った地域では、養護学校があり、みなそちらに行っていたようです。

この、子供時代に私がひとりでも出会っていたり、知っていたら、一緒に遊んだ経験があったら、、
出産後、あんなに落ち込まなかったでしょう。

知らないで過ごした、、いや、別世界のところで生きていた自分の人生を本当に本当に悔やみました。

私のように知らないことでできる心の壁を少しでも取り除きたい。
同じ長久手に住む市民のみなさんに、もっと、もっとこの子達のことを知っていただきたいと思っています。
 



※このページの記載は12歳のダウン症児をもつ K が担当しました。  TOPページ

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-What't down syndrome-

ダウン症に関する素朴な疑問にお答えしています。

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